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「ウェブ小説の衝撃」を読んでみた

幻色灯日記

読書日記

寒くなってきた所為なのか、眠気が酷くなってくる今日この頃。
打ち合わせで言及されていたタイトルの本を読んでみた。

取り敢えず著者の略歴を見るに、純粋なクリエーター側の人じゃないなあと。
案の定、内容は
「こんな物がこんな感じでヒットし売れてる、既存の出版界のやり方と違う方法でだ!」
と言う趣旨であり、少々Web媒体を持ち上げすぎな感がある。
とは言え、情報化社会(笑)な現代としてはWebでの双方向的遣り取りと言うのが標準なのであろう。
これからも情報の遣り取り(これが面白い! あれが凄い! 的な意味)が高速化することこそあれ、ゆっくりになる事は文明が崩壊しない限り有り得無いと思う。

さて、この本が何処のターゲットに向けてあるかであるが、恐らく出版業界の中の人へ向けているのだろう。
しかし、再三文中でターゲットに届かせるのが大事と記述しているのにも係わらず、恐らくそこには届かないだろうなあと思う。
残念だなあ。

私感ではあるが、読んでる層は恐らく書き手側が多いと思われる。
書き手側からすれば、この本はこれからの生存戦略を練る上で必要になる示唆に富んでいるからだ。
同時に、現在の出版界で何どの層へのアプローチが抜けているかが分かる。
本文中では(狭義の)ライトノベルが10代向けと書かれているが、これももう30代以上の世代がターゲットになっていると私は感じる。
Web発の小説も同じ30~40代の「ライトノベル初期世代」をターゲットにしているが、あっちは四6版ソフトカバーで文芸の近くに置かれる、一方(狭義の)ライトノベルは文庫棚に置かれると言う違いがあるにせよ、(狭義の)ライトノベルレーベルがこぞってWeb発小説を出版しているのだから何を今更である。

従って10代男性向けのジャンルが今求められているのでは無いか、と言う結論に至った。
確かに偶に電車に乗ると、制服を着た高校生が(カバーも掛けずに)電撃文庫を読んでいたりするのは偶に見かける。
全くその層に向けた物が無いのでは無いのだろう。多分、私が読んでいないだけだ。

最近よく言われる事として、
「何がヒットするか分からない」
と言うのがある。
恐らく自由な選択肢が増えた結果としての趣味の多様化が原因なのだろう。
昔みたいに広告やCM、TV等で流行りを造り出す事が難しいからと言うのもある。
しかし、よく考えたら「何処かの誰か」の意図で趣味嗜好の条件付けをされるとは怖い物である。
多様性萬歳!

作り手側がやりづらい世の中ではあるが、何とか生き残ろう。話はそれからだ。

とりとめが無くなってきたので本日は以上!

投稿者プロフィール

ビリーT
ビリーT
サークル幻色灯代表にして雑用係。
専門はプログラミング。趣味はTRPGとPCゲーム全般。
読書は手当たり次第に読むタイプ。本棚がカオス。
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