「我が闘争」。
何の事は無い。ただただ、憂国の書である。
──そう、思った。
当時の世界情勢を考え、敗戦で苦しんだベルサイユ条約下のドイツを考えるに、こういう考えに至る人が出てきても別におかしい事でも何でもないのではなかろうか。
当時、人種差別は存在した。明確な男女差別があった。
「だから何」である。
今の価値観で過去の出来事を批判したり判断したりするのは間違っていると思う。
いつぞやの討論番組で井●某という映画監督がNHKで他人の発言を封殺するようなボケた発言をしていたが、思想弾圧はすべきではない。
何が大切で何が大切でないのか。読んだ人が判断する事であり、個人の思想を押し付けるものではないとも思う。
良く「ヒトラー」と悪の代名詞のように使う方がいらっしゃるが、当時の世界の首脳で善人は一人もいない。
ルーズベルトも、チャーチルも、スターリンも毛沢東も皆平等に人殺しである。彼らは本来ならば平等に吊るされるべきだろう。それが今の価値観だろう?
ところが、この本の著者だけは特別扱いでヒール役として大人気。……実におかしな世界だと思わずにはいられない。
いや、おかしな世界が当時から続いている。
当時と同様に本当の悪は罰せられず、複数の正義はぶつかり金が舞う。
この認識が一番現実に即しているのかもしれない。
取りとめもなくなったので、このあたりで筆を置く。
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