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レビュー:「襲来」帚木蓬生著 を読んで

幻色灯日記

こんにちは。

昔、日本とモンゴルの間に戦争がありました。

これはその元寇を描いた作品です。

 

話は日蓮上人が無名のころから始まる。

みなしごの主人公は性根の良い漁師に拾われ、そして海の技を仕込まれる。

鯛を釣るなら一級の腕を持つにいたる。

育ての漁師が亡くなり、また一人になった主人公。

豪族との幸福な出会いは主人公と日蓮の縁を持つ。

色々あり、主人公は豪族から仮名文字や世のことを教えてもらい、日蓮との縁を持った。

そして立て続に近頃の地震や火事と、そして海の向こうからの危機などを訴え、辻説法や粗末な庵での講話にいそしむ日蓮。

主人公は動けぬ日蓮の代わりに、日蓮の目となり耳となりて対馬へ単独偵察に出る。

平仮名と簡単な漢字しか書けない主人公の報告は、ひらがなばかりで、それだけに味わいがある。

そして主人公に対する日蓮の返事も、主人公が読めるようにひらがなばかりであった。

 

このお話は「文通」のお話かもしれません。

怪しい世相に、主人公と日蓮との間で交わされるカナ文字ばかりで書かれた文の数々。

そこに味があると思います。最後は涙です。

 

襲来 上 (講談社文庫)

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帚木 蓬生(著)
5つ星のうち4.2
¥111 (中古品)

 

襲来 下 (講談社文庫)

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帚木 蓬生(著)
5つ星のうち4.2
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投稿者プロフィール

Euph.
Euph.
創作活動をやっています。雑食です。

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