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読書感想 項羽と劉邦 司馬遼太郎著

幻色灯日記

読書感想 項羽と劉邦

小説なのですが、まあ感想を。

始皇帝。

言わずと仙薬を求めて、不老不死を求めるどころか、逆に水銀を飲んで寿命を縮めた方。

大陸を欧州みたいに群雄割拠で分割せずに、一つにまとめ、民の認識を塗り替えて後世への基盤を作った点は凄いと思う。

 

で。

項羽は支配階級の出身なのに人を殺し過ぎ。しかも残酷に。

そして補給を軽視していた模様。

そして項羽は勝っても勝っても人の心はつかめなかった。

 

対して劉邦。

負けに負け、敗走に敗走。食料のあるところに押しかけ、そこを拠点にすること多し。

でも、優しく腰は低く、人を大切にした人。

元農民でも彼を慕うものは多く、頭が正当に部下(仲間)を評価すれば、その徳はいづれ自分に返ってくる、を地で行かれた方。

 

うん、最後は項羽の死で終わるけれども、史記と一緒に読むと「項羽と劉邦」の続きが分かるはず。

 

古い作品ですが、すらすら読めました。

登場人物の信条が分かりやすく、故事の説明もあり、なぜその人物がそういう行動をとり、結果どうなったか、が書かれていて、人生の手本にもなり、反面教師にもなる、そんな作品でした。

 

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