「追伸 ソラゴトに微笑んだ君へ」を読み返してみて。
主人公は運動部に未練を持っているから、夏の風物詩である蝉の声は一切雑音として耳に入ってなくて、ただ運動部の掛け声だけが気になっている──。
と、言うのが冒頭。
ここに気づくまでに結構時間を要した。
「なぜ夏休み、緑の多いことが強調されている田舎町で「蝉」の表現がないのか」
かなり考えた。
んで、導き出した結論が上記。
主人公は現実逃避をしていた。未練は辞めた運動部にあった。だから蝉の声など聞こえない。逆に運動部の練習の音だけが聞こえる。夏の大会のお約束である日に焼けたグラウンドが眩しく映る。
これに気づかなかった。
逆に、こうした背景があるからこそ、情景描写の取捨選択が心理描写の手助けとなっていたのだと思える。
他に拾った情報が多々あるが、またの機会に語ることができればと思う。
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