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東京より憎しみをこめて

幻色灯日記
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「東京より憎しみをこめて」。ヤクザ社会を扱った小説です。

東京より憎しみをこめて

世間から捨てられた元官僚の復讐劇。復讐劇ですが、仁義無き戦いとは違い切った張ったの話ではありません。日本社会を裏から乗っ取る(金の力でコントロールする)経済ヤクザの話です。武闘派路線ではなく、経済路線の話です。グレーソーンであるならば何でもいいのか。確かに非合法ではない。しかしながら法の網をすり抜ければ何をしてもよいのか。論点はそこです。より現実の裏社会、いえ、実社会に近い話といえます。詐欺まがいの商法の手口、嫌がらせの手口、あれやこれやと出てきます。エンターテイメントである以上、多少の誇張、デフォルメはあるでしょう。しかしながら現実としてそういう勢力は存在します。そしてそれに付随する勢力。これはそう言った勢力の未来図や可能性を描く話です。

ただ、今の日本に絶望している主人公のような人物が多数いる。これは事実です。彼らがどのような行動を起こすのかはその人それぞれですが、それもまた一つの可能性。この物語にもあるように、絶望の先にあるものが虚無で無い場合。彼らに救いの手を伸ばさないまま無為に時間を過ごせばいずれ庶民自らがその血を持って地獄を見る事になるでしょう。自分は無関係だ。……決してそうではないのです。

先の大日本サムライガールでもそうですが、「人の限界、人の行動力の底力と可能性」を教えてくれる物語でもあります。三巻で完結しています。

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