アドバンスド・ファイティング・ファンタジー第二版のシナリオブック「ソーサリー・キャンペーン」。
スティーブ・ジャクソンの「ソーサリー」は以前、東京創元社から発売されていたゲームブック《パラグラフをたどって読み進め、六面体サイコロ二個を使って戦闘やランダム処理を自ら行って遊ぶ一人遊びゲーム》や、今は創土社から発売されているゲームブックがあります。
ゲームブックの内容を、TRPGに落とし込んで、アドバンスド・ファイティング・ファンタジーのルールに載せてあわらされたのが本書、「ソーサリー・キャンペーン」と「ソーサリー・スペルブック」になります。
「ソーサリー・キャンペーン」はMAPが記載されていて見やすく、各所に挿絵が挟み込んであり、冒険の雰囲気を盛り上げてくれます。実際のTRPGのプレイでは、スクショで撮った挿絵をプレイヤーに見せる、などすると雰囲気が増すかも知れません。
まさにその冒険は、『リーブラの加護があらんことを』というレベルで難しくなると思いますが、そこはディレクターとの駆け引きになるのではないのでしょうか。
私見ですが、ディレクターは本書だけでなく、前述の東京創元社、あるいは創土社から刊行されている「ソーサリー四部作」を読み込んでから、あるいは脇に置きつつ、プレイに挑まれた方がロールしやすいのではないかと思います。
「ソーサリー・スペルブック」には妖術師の呪文の一つ一つが挿絵付きで紹介されており、妖術師についてのルール《選択ルール込み》が載っています。
体力点を消費して、術によっては触媒が必要となる、妖術を使う妖術師。妖術師のヒーローは防具を着ることが出来るため、戦闘の際には少し安心できると思われますが、呪文の唱えすぎには注意が必要かも知れません。
また、スペルブックには妖術、まじない、魔術、神術のリストがまとめられています。
ソロプレイでは難関のゲームブックの旅も、TRPGで仲間とともに旅すれば、少しは任務達成がしやすくなる……かもしれない「ソーサリー・キャンペーン」。
さあ、マンパン砦の大魔王から魔法の王冠、《王たちの冠》を取り戻す旅に行きましょう!
書苑新社 (2019-06-21)
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